「Core Ultra 7 256V/258V」と「Core Ultra 5 226V/228V」の性能を比較します。
ノートパソコンの購入者の中で選択されることが多いでしょうし、上位下位でどれくらい性能差があるのかをチェックしていきます。実際にベンチマーク、RAW現像、動画編集などを行い、その差を比較していきましょう。
目次
Core Ultra 7 256V/258V vs Core Ultra 5 226V/228V
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
当記事で掲載されたスコアは性能を約束するものではございません。
Core Ultra 7 256V/258VとCore Ultra 5 226V/228Vの性能(スコア)は?
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core Ultra 7 256V/258V |
19639 | P:3.7GHz(4.8GHz) E:2.2GHz(3.7GHz) |
8コア8スレッド (P:4コア/E:4コア) |
17W |
Core Ultra 5 226V/228V |
19984 | P:2.1GHz(4.5GHz) E:2.1GHz(3.5GHz) |
8コア8スレッド (P:4コア/E:4コア) |
17W |
Core Ultra 7 155H | 25014 | P:3.8GHz(4.9GHz) E:0.8GHz(3.8GHz) |
16コア22スレッド (P:6コア/E:10コア) |
28W |
Core Ultra 5 135H | 22805 | P:1.7GHz(4.6GHz) E:1.2GHz(3.6GHz) |
14コア18スレッド (P:4コア/E:10コア) |
28W |
Core i7-14700HX | 37546 | P:2.1GHz(5.5GHz) E:1.5GHz(3.9GHz) |
20コア28スレッド (P:8コア/E:12コア) |
55W |
Core i7-13700H | 29810 | P:2.4GHz(5.0GHz) E:1.8GHz(3.7GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12700H | 27581 | P:2.3GHz(4.7GHz) E:1.7GHz(3.5GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
どちらもスコアは約20000で、ほとんど差がないことがわかります。ちなみに旧世代のCore i7-155Hが約25%高いスコアを出している点にも注目です。どちらも8コア8スレッドですし、両者に明確と言えるほどの差はないのかもしれません。
比較に使ったパソコン
名前 | MousePro G4 | THIRDWAVE F-14LN5LA |
画像 | ![]() |
![]() |
CPU | Core Ultra 7 258V | Core Ultra 5 226V |
GPU | Intel Arc | Intel Arc |
メモリ | 32GB | 16GB |
SSD | 500GB SSD | 1TB SSD |
レビュー | >レビューを見る | >レビューを見る |
公式サイト | >チェックする | >チェックする |
CPUの末番のちがいはメモリ容量で、例えば16GBが256V、32GBが258Vとなります。
ベンチマークソフトによる比較
CPU-Z
Core Ultra 7 258V
Core Ultra 5 226V
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core Ultra 7 258V |
761.4 | 4495.4 |
Core Ultra 5 226V | 736.4 | 4465.2 |
Core Ultra 7 155H | 722.5 | 7138.8 |
Core i7-13700H | 789.3 | 7920.8 |
Core i7-13620H |
776.3 | 7304.5 |
Core i7-12700H | 725.7 | 7462.5 |
Core Ultra 7 258VとCore Ultra 5 226Vを比較すると、シングルで約3%、マルチが同等です。どちらも誤差範囲といっても過言ではないのかもしれません。
最新のインテルCore Ultraプロセッサー(シーズン2)はシングルスコアは高めですが、マルチスコアは減少傾向です。動画編集などのマルチスコアを使う作業をする人は、旧世代を選択しておくほうが無難かもしれません。さらに言うならCore i7-13700Hの方が安定して高い数字を叩き出せているという点にも注目です。
CINEBENCH
Core Ultra 7 258V
Core Ultra 5 226V
CPU | シングル | マルチ |
Core Ultra 7 258V | 734 | 2991 |
Core Ultra 5 226V | 643 | 3256 |
Core Ultra 7 155H | 689 | 4771 |
Core i7-13700H | 739 | 5728 |
Core i7-13620H |
695 | 5930 |
Core i7-12700H | 677 | 5347 |
このテストでは、シングルでCore Ultra 7 258Vが約14%、マルチでCore Ultra 5 226Vが約8%高くなりました。
ここでも安定の結果を出しているのはCore i7-13700Hですね。消費電力が気にならないのであれば、第13世代Core i7-13700Hが良いように見えてきます。
RAW現像
CPU | 50枚 |
Core Ultra 7 258V | 1分22秒 |
Core Ultra 5 226V | 1分25秒 |
Core Ultra 7 155H | 1分25秒 |
Core i7-13700H | 1分15秒 |
Core i7-13620H |
1分12秒 |
Core i7-12700H | 1分15秒 |
Core i7-12650H | 1分20秒 |
RAW現像処理時間はCore Ultra 7 258Vが速くなるものの、3秒差はもはや誤差範囲と言えるでしょう。どちらを選んでもしっかりと処理は行える印象です。
動画編集
構成 | 処理時間 |
Core Ultra 7 258V×Intel Arc | – |
Core Ultra 5 226V×Intel Arc | 6分53秒 |
Core Ultra 7 155H×Intel Arc | 5分18秒 |
Core i7-13620H×RTX3050 | 3分09秒 |
Core i7-12650H×MX550 | 4分15秒 |
4K動画の書き出しテストを行いましたが、CPU内蔵グラフィックスとあって4K画像を書き出すには不十分と言わざるを得ません。どちらもフルHDクラスの簡単な作業にとどめておくか、専用グラフィック搭載モデルを選ぶのが無難な印象です。
Core Ultra 7 258V vs Core Ultra 5 226V まとめ
・全体的に性能は限りなく近い!
・処理能力優先なら旧世代を選ぶほうが無難
・写真やイラスト編集中心ならおすすめ
パソコンの世界では最新モデルが有利なはずなのですが、ここに来てインテル迷ってるのかあまり感動を得られなかったというのが正直なところです。Core Ultra 7 258VもCore Ultra 5 226Vも明確と言えるほどの差は感じませんでした。ただしゲームのスコアはCore Ultra 7 258Vがかなり高くなったことも付け加えておきますま。
正直どちらのCPUを選んでも問題ありませんが、性能を重視するならさらに旧世代のCore i7-13700Hを選ぶのもありですね。シングル、マルチともに高いですし、型落ちになってコスパ的にも優秀になってるでしょう。>Core i7-13700H搭載のおすすめパソコンをチェックする
搭載おすすめパソコン
ドスパラ THIRDWAVE F-14LN5LA
14インチ液晶 (1920×1200)モニターを搭載し、重量が約950gの超軽量ノートパソコンです。バッテリー駆動時間は最大16.8時間、動画再生で7時間と長いです。いつもカバンにノートパソコンを入れて持ち歩いている人には、かなりおすすめのモデルです。価格も16万円台からでコスパが高いです!
マウスコンピューター MousePro G4
今回のベンチマークテストで利用したモデルです。14型モニターを搭載したモデルで、重さは1kgを切る超軽量モバイルノートです。Core Ultra 258Vの消費電力の高さと性能のバランスの良さを生かしたモデルです。LTE通信もカスタマイズで追加可能で、ビジネスシーンなどで強さを発揮するでしょう。標準で3年保証がつくのも魅力です。
Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition
14.0型2.8K(2880×1800)有機ELディスプレイ搭載のビジネス向けノートPCになります。他に紹介したモデルよりも、モニター解像度に優れ、作業性が良いのが特徴。重量も約986gと軽量で持ち歩きにも便利です。
マウスコンピューター DAIV Z6
16型WQXGA(2560×1600)モニターを採用しながらも、重量を約1.6kgに抑えた意欲的なモデルです。パフォーマンス面の心配は全くなく、モバイル性をフルに生かした活動が行えます。バッテリー駆動時間は約11.5時間、ACアダプターもコンパクト、PD対応など利便性も兼ねそろえています。
ドスパラ GALLERIA DX-L5LA
16型WQXGA(1920 x 1200)モニター搭載で、重量が約1.3kgのノートパソコンです。大画面を現実的に持ち歩けるのがポイントです。メモリも余裕のある32GBですので、マルチタスクや高負荷作業にもより強くなっています。
当ブログは予算や目的、パーツなどからパソコンが選べるようになっております。ぜひトップページからお気に入りの1台を見つけてください。