パソコンのパーツの中でも最も重要なのが「CPU」です。
写真編集やRAW現像といった、クリエイター向けの作業はCPU負荷が高いのでできるだけ性能の良いパーツを選択しましょう。
今回はノートパソコン用に開発された、Intel Core Ultra プロセッサー(シリーズ1)にあたる「Core Ultra 7 155Hの性能とおすすめパソコン」を紹介していきたいと思います。
目次
Core Ultra 7 155Hの性能(スコア)は?
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core Ultra 7 256V/258V |
19639 | P:3.7GHz(4.8GHz) E:2.2GHz(3.7GHz) |
8コア8スレッド (P:4コア/E:4コア) |
17W |
Core Ultra 5 226V | 18777 | P:2.1GHz(4.5GHz) E:2.1GHz(3.5GHz) |
8コア8スレッド (P:4コア/E:4コア) |
17W |
Core Ultra 7 155H | 25014 | P:3.8GHz(4.9GHz) E:0.8GHz(3.8GHz) |
16コア22スレッド (P:6コア/E:10コア) |
28W |
Core Ultra 5 125H | 21982 | P:3.3GHz(4.5GHz) E:2.3GHz(3.6GHz) |
14コア18スレッド (P:4コア/E:10コア) |
28W |
Core i7-14700HX | 37546 | P:2.1GHz(5.5GHz) E:1.5GHz(3.9GHz) |
20コア28スレッド (P:8コア/E:12コア) |
55W |
Core i7-13700H | 29810 | P:2.4GHz(5.0GHz) E:1.8GHz(3.7GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12700H | 27581 | P:2.3GHz(4.7GHz) E:1.7GHz(3.5GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core Ultra 7 155HのPASSMARKスコアは約25000です。
従来CPUのCore i7-12700H/13700Hと比較すると低いスコアになってしまっているのが気になりますが、消費電力がかなり抑えられるのでノートパソコンの利用方法を考えると悪くないのかもしれません。
ただしクリエイターの中には「パフォーマンスが必要」と考える人も多いでしょう。またゲーム向けとしては、どうなのか慎重になってしまいそうなところです。しっかりチェックしていきましょう。
パーツの選び方については「パソコン・スペックの選び方」という記事でも解説しているので参考にして下さい。
Core Ultra 7 155H ベンチマーク比較
CPU-Z
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core Ultra 7 258V |
761.4 | 4495.4 |
Core Ultra 7 155H | 722.5 | 7138.8 |
Core i7-13700H | 789.3 | 7920.8 |
Core i7-13620H |
776.3 | 7304.5 |
Core i7-12700H | 725.7 | 7462.5 |
シングルスレッドのスコアが722.5、マルチスレッドが7138.8になりました。シングルスコア、マルチスコアともに高いスコアではあるものの、第12世代Core i7-12700Hと同等クラスの数字と考えると物足りなく感じてしまいます。
CINEBENCH R20
CPU | シングル | マルチ |
Core Ultra 7 258V | 734 | 2991 |
Core Ultra 7 155H | 689 | 4771 |
Core i7-13700H | 739 | 5728 |
Core i7-13620H |
695 | 5930 |
Core i7-12700H | 677 | 5347 |
CINEBENCH R20スコアは、シングル689で、マルチ4771でした。ここではシングル性能がやや低めに出ており、マルチマルチ性能に関しても、、マルチ性能は第12世代Core i7-12700Hよりも低いです。ユーザーとしては進化を感じたいだけに残念。
RAW現像
無料現像ソフトの「RawTherapee」でRAWデータの一括変換を行いました。
CPU | 50枚 |
Core Ultra 7 258V | 1分22秒 |
Core Ultra 7 155H | 1分25秒 |
Core i7-13700H | 1分15秒 |
Core i7-13620H |
1分12秒 |
Core i7-12700H | 1分15秒 |
Core i7-12650H | 1分20秒 |
RAW現像処理時間は50枚で1分25秒と、十分な処理能力をもっていることがわかりました。ただしこの中では最も遅い処理時間になっています。数秒レべルなので使用上で問題が上がるようなことはないでしょうが・・進化・・・進化を感じたいんだ。
動画編集
構成 | 処理時間 |
Core Ultra 7 155H×Intel Arc | 5分18秒 |
Core i7-13620H×RTX3050 | 3分09秒 |
Core i7-12650H×MX550 | 4分15秒 |
これまで4K動画の書き出しテストを行ってきましたが、CPU内蔵グラフィックの性能が上がっているので割と動画も行ける印象でしたね。4Kが快適とまでは言えませんが、フルHDクラスの簡単な動画ならソツなくこなしてくれるでしょう。
Core Ultra 7 155Hがおすすめな人
- 性能はそこまで必要ない人
- グラフィック性能はそこそこ欲しい人
- バッテリー駆動時間や軽さを重視する人
ちなみに、少しでもお得に高性能なCPU搭載パソコンを手に入れたいなら、キャンペーンを狙ってみるのも手です。>BTOパソコンショップのキャンペーン・セール情報まとめ
Core Ultra 7 155H搭載のおすすめPC
ドスパラ GALLERIA DL7C-IG-C4
今回のテストで使用したモデルです。14インチ(2880×1800/120Hz/sRGBカバー率95%)の高精細かつ高効率なモニターを搭載した、クリエイター向けのノートパソコンです!CPUにはCore Ultra 7 155Hを搭載しAI処理にも強さを発揮します。
Lenovo ThinkBook 14 Gen 7
14.0型WUXGA (1920×1200)モニター搭載のノートPCになります。重量が約1.38kgと軽量で持ち歩きにも便利なのがポイント。Core Ultara 7 155H搭載モデルとしては比較的安くなっているのも見逃せません。Thunderbolt4も搭載しています。
マウスコンピューター DAIV S4
Core Ultra 7 155H×GeForce RTX4060搭載のクリエイター向けパソコンです。専用グラフィックを搭載しているので、より高負荷な作業に向いたモデルになります。14型でモバイル性にも優れていますし、高負荷な編集作業やゲームで遊びたいと考えている人にはおすすめ!
ドスパラ GALLERIA XL7C-R45-6
CPU | Core Ultra 7 155H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX4050 |
ストレージ | 1TB Gen4 SSD |
16型WQXGA(2560×1600)240Hzリフレッシュレート対応のゲーミングノートPCです。重量は約2.1kgと他のモデルよりは重たいですが、16型であることを考えると納得の数字です。GeForce RTX4050を搭載しているので、ゲームもそこそこ快適にプレイできます。実況配信や動画編集などを楽しみたい人にもおすすめ!
まとめ
・Core Ultra 7 155Hは従来モデルに押され気味の性能
・駆動時間や内蔵グラフィックの性能に期待!
Core Ultra 7 155Hは、そこそこ高い処理能力をもっていますが、第12世代Core i7-12700Hに迫られる(なんなら負けてる?)性能にとどまってしまっているのが残念です。内蔵グラフィックの性能や、駆動時間などに期待できるのは理解できますが、目新しさをもう少し感じられるCPUになっていれば良かったなというのが本音でしょうか。ただ、Core Ultra 7 155H搭載モデルには魅力的な製品が多く、あまりネガティブに受け取る必要もないと感じています。
もし他のCPUが気になるのであれば「RAW現像・写真編集におすすめのCPUは?」という記事でチェックしてください。
Ryzen CPU搭載機もおすすめですよ!>Ryzen搭載のおすすめノートパソコンをチェックする
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