パソコンのパーツの中でも最も重要なのが「CPU」です。
写真編集やRAW現像といった、クリエイター向けの作業はCPU負荷が高いのでできるだけ性能の良いパーツを選択しましょう。
今回はノートパソコン用に開発された、Intel Core Ultra プロセッサー(シリーズ1)にあたる「Core Ultra 5 135Hの性能とおすすめパソコン」を紹介していきたいと思います。
目次
Core Ultra 5 135Hの性能(スコア)は?
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core Ultra 7 256V/258V |
19639 | P:3.7GHz(4.8GHz) E:2.2GHz(3.7GHz) |
8コア8スレッド (P:4コア/E:4コア) |
17W |
Core Ultra 5 226V | 18777 | P:2.1GHz(4.5GHz) E:2.1GHz(3.5GHz) |
8コア8スレッド (P:4コア/E:4コア) |
17W |
Core Ultra 7 155H | 25014 | P:3.8GHz(4.9GHz) E:0.8GHz(3.8GHz) |
16コア22スレッド (P:6コア/E:10コア) |
28W |
Core Ultra 5 135H | 22805 | P:1.7GHz(4.6GHz) E:1.2GHz(3.6GHz) |
14コア18スレッド (P:4コア/E:10コア) |
28W |
Core i7-14700HX | 37546 | P:2.1GHz(5.5GHz) E:1.5GHz(3.9GHz) |
20コア28スレッド (P:8コア/E:12コア) |
55W |
Core i7-13700H | 29810 | P:2.4GHz(5.0GHz) E:1.8GHz(3.7GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12700H | 27581 | P:2.3GHz(4.7GHz) E:1.7GHz(3.5GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core Ultra 5 135HのPASSMARKスコアは約23000です。
上位CPUのCore Ultara 7 155Hとの差は約10%ほどなので、意外と差はないのかもしれません。ただし旧世代のCore i7-13700H/12700Hあたりと比較しても低めのスコアになっています。消費電力は押さえられているのでバッテリー駆動時間などの面では期待できます。
パーツの選び方については「パソコン・スペックの選び方」という記事でも解説しているので参考にして下さい。
Core Ultra 5 135H ベンチマーク比較
CPU-Z
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core Ultra 7 258V |
761.4 | 4495.4 |
Core Ultra 7 155H | 722.5 | 7138.8 |
Core Ultra 5 135H | 737.5 | 5267.0 |
Core i7-13700H | 789.3 | 7920.8 |
Core i7-13620H |
776.3 | 7304.5 |
Core i7-12700H | 725.7 | 7462.5 |
シングルスレッドのスコアが737.5、マルチスレッドが5267.0になりました。シングルスコアは高めのスコアになっていますが、マルチスコアはやや控えめです。
CINEBENCH R20
CPU | シングル | マルチ |
Core Ultra 7 258V | 734 | 2991 |
Core Ultra 7 155H | 689 | 4771 |
Core Ultra 7 135H | 633 | 4096 |
Core i7-13700H | 739 | 5728 |
Core i7-13620H |
695 | 5930 |
Core i7-12700H | 677 | 5347 |
CINEBENCH R20は、シングル633で、マルチ4096でした。Core Ultra 7 155Hともしっかりと差が出ています。それにしても第12~13世代CPUの性能に目を奪われるのは自分だけでしょうか?性能重視なら最新よりも旧世代を選んだほうが良い・・今はそんな時代なのかも。
RAW現像
無料現像ソフトの「RawTherapee」でRAWデータの一括変換を行いました。
CPU | 50枚 |
Core Ultra 7 258V | 1分22秒 |
Core Ultra 7 155H | 1分25秒 |
Core Ultra 5 135H |
1分28秒 |
Core i7-13700H | 1分15秒 |
Core i7-13620H |
1分12秒 |
Core i7-12700H | 1分15秒 |
Core i7-12650H | 1分20秒 |
RAW現像処理時間は50枚で1分28秒と、十分な処理能力をもっていることがわかりました。それにしても旧世代がやっぱり強いんですよね。インテルやっちゃってる?
動画編集
構成 | 処理時間 |
Core Ultra 7 155H×Intel Arc | 5分18秒 |
Core Ultra 5 125H×Intel Arc | 4分45秒 |
Core i7-13620H×RTX3050 | 3分09秒 |
Core i7-12650H×MX550 | 4分15秒 |
ミラーレスカメラで撮影した5分程度の動画を4Kに書き出す処理時間を計測しています。結果はなぜかCore Ultra 7 155Hよりも速くなりました。テスト内容は全く同じなので、この辺りは製品の特長(冷却性など)が左右するところが大きいのかもしれません。どのみち4K編集は厳しいです。
フルHDへの書き出しなら半分くらいの時間(2分13秒)で処理が可能でした。過度な期待は禁物ですが、軽めの動画編集ならこなせるイメージです。
Core Ultra 5 135Hがおすすめな人
- 性能はそこそこ確保したい人
- 軽い編集作業しかしない人
- 実行速度を重視する人
ちなみに、少しでもお得に高性能なCPU搭載パソコンを手に入れたいなら、キャンペーンを狙ってみるのも手です。>BTOパソコンショップのキャンペーン・セール情報まとめ
Core Ultra 5 135H搭載のおすすめPC
今回はCore Ultra 5 135Hを中心に解説しましたが、Core Ultra 5 125HというCPUも存在します。性能差は5~10%というところですが、Core Ultra 5 135Hの数値を上限と見て納得いくかどうかで採用を決めれば良いと思います。市場的にはCore Ultra 5 125H採用モデルの方が多い印象です。
MSI Claw
今回のテストで使用したモデルです。7型フルHD(1920×1080、)120Hzのタッチディスプレイを採用したポータブルゲーミングPCです。キーボード、マウス、モニターを用意すればデスクトップPCのようにセッティングすることも可能ですし、もちろん持ち歩いて使うみたいな利用も可能。案外パフォーマンスが高いのでRAW現像やフルHDクラスの動画編集も楽しめます。
Lenovo ThinkPad P14s Gen 5
CPU | Core Ultra 5 135H |
メモリ | 16GB |
グラボ | インテル Arc グラフィックス |
ストレージ | 256GB SSD |
14.5型モニター搭載で、重量約1.61kgのノートパソコンです。GPUにNVIDIA RTX 500 Ada世代を搭載することも可能なワークステーションシリーズになっています。ただし価格はそれなりに高いです。
マイクロソフト Surface Laptop 6
CPU | Core Ultra 5 135H |
メモリ | 16GB |
グラボ | インテル Arc グラフィックス |
ストレージ | 256GB SSD |
天下のマイクロソフトが販売するSurface Laptop 6です。13.5インチモニターを搭載し、最大で18.5時間の駆動時間を誇ります。ビルドクオリィ、質感も並のノートパソコンとは比較にならないほど良く、所有欲も見てしてくれるでしょう
まとめ
・Core Ultra 5 135Hは上位並みの実行速度を持っている
・第12~13世代のほうが単純な処理能力は高い!
Core Ultra 5 135Hは、そこそこ高い処理能力をもっていることがわかりました。上位のCore Ultara 7 155Hに迫るほどの処理速度を見せることもありますが、単純な処理能力では第12~13世代のほうが上かもしれません。クリエイターはパフォーマンスを重視したい人が多いと思うので、正直ちょっと微妙です。しかも搭載されているパソコンはワークステーション向けの製品が多く、お値段もかなり高いです。ならばいっそCore Ultara 5 125H搭載モデルを選ぶほうがスムーズな気がしました。
もし他のCPUが気になるのであれば「RAW現像・写真編集におすすめのCPUは?」という記事でチェックしてください。
Ryzen CPU搭載機もおすすめですよ!>Ryzen搭載のおすすめノートパソコンをチェックする
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