この記事では、Radeon RX9070 XT(無印)の性能・ベンチマークをチェックします。
Radeon RX9070シリーズは、RDNA 4アーキテクチャを採用したミドルレンジのGPUです。16GB VRAMを搭載しており、4Kゲーミングや動画編集などで有利です。同価格帯のRTX5070よりもVRAM容量で勝っており、性能面、価格面で有利。つまりコストパフォーマンスが非常に優秀という訳です。
あわせて「Radeon RX9070シリーズ搭載のおすすめデスクトップパソコン」も紹介していきたいと思います。ぜひ参考にしてください。
>RTX4060搭載のおすすめデスクトップPC >RTX4070搭載のおすすめデスクトップPC |
目次
Radeon RX9070 XT/無印 性能・基本仕様
Radeon RX9070シリーズは、大容量VRAMのおかげで4Kゲーミングや動画編集、実況配信などで安定した動作を可能にしています。苦手だったAI性能、レイトレーシングまわりも改善されており、価格的に見ても弱点の少ないグラボに仕上がっています。
RTX5070TiやRX 7900 XTX並みと評価する人もおり、自作PC愛好家やゲーマー、配信者などを中心にじわじわとシェアを伸ばしている印象です。おかげで市場の在庫も少なく、入荷しては売切れみたいな状況も続いているのが現状です。GeForce系のドライバを不安視する声も一定数あったりするので、今後の動き次第ではRadeonが一気に勢力を拡大するというのもおかしな話ではありません。
性能的にもWQHD~4Kゲーミングでしっかり実力を発揮できますし、高フレームレートでプレイしたいというゲーマーにもおすすめ。OBSなどでの配信にも向いていることから、割とマルチに活躍できるグラボという感じです。特にモンハンワイルズなどの最新ゲームではVRAMを多く消費する傾向にあるため、Radeonが選ばれるという背景もありそうです。
ベンチマークスコア
GPU | スコア(PASSMARK) |
Radeon RX9070XT | 26954 |
Radeon RX9070 | 24706 |
GeForce RTX 5080 | 36092 |
GeForce RTX 5070Ti | 32786 |
GeForce RTX 5070 | 28876 |
GeForce RTX 5060Ti | 22673 |
GeForce RTX4080 | 35288 |
GeForce RTX4070Ti SUPER | 31842 |
GeForce RTX4070Ti | 31754 |
GeForce RTX4070 SUPER | 30123 |
GeForce RTX4070 | 27022 |
PASSMARKスコアをチェックしてみるとRadeon RX9070は24706、Radeon RX9070XTが26954です。
数字だけを見るとRTX5070のスコアに届きませんし、RX9070XTとRTX5070Tiで約22%も差がついています。本当にRadeonが魅力的なのか心配になってきますが、次のゲーミング性能やクリエイティブ作業のチェックで全てが理解できるはずです。
Radeon RX9070XT/無印 ゲーミング性能
FF15
モデル | 設定 | 結果 |
G TUNE FG-A7G7T (RTX5070Ti) |
3840×2160(標準品質) | 非常に快適(13948) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(23321) | |
G TUNE DG-A7G70 (RTX5070) |
3840×2160(標準品質) | とても快適(10872) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(23272) | |
NEXTGEAR JG-A7G7S (7800X3D×RTX4070S) |
3840×2160(標準品質) | とても快適(9608) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(23442) | |
NEXTGEAR JG-A7G70 (RTX4070) |
3840×2160(標準品質) | とても快適(8502) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(19841) | |
NEXTGEAR JG-A7A7X (RX9070XT) |
3840×2160(標準品質) | とても快適(11343) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(19758) | |
自作PC (RX9070) |
3840×2160(標準品質) | とても快適(10092) |
1920×1080(標準品質) | 非常に快適(22143) |
重量級タイトルのFF15ですが、フルHDクラスは頭打ちに近いのでいったん比較から除外。4Kの結果をながめてみると、RTX5070Ti>RX9070XT>RTX5070>RX9070と興味深い位置づけになりました。
Radeon RX9070XTと無印の価格差は小さいので、このスコア差であればXTを選択するのがベスト。価格が競合するRTX5070はRX9070に飲まれている状況で、VRAM容量まで考慮すると苦しい展開となります。
性能だけを考えるとRTX5070Tiに軍配が上がっていますが、単体での価格は15万円以上、組立済みのBTOパソコンなら30万円以上が相場です。RX9070XTなら単体で13万円前後、BTOパソコンなら30万円以下で購入可能です。(9070なら25万円前後)
モンスターハンターワイルズ
フレーム生成なし
フレーム生成あり
グラボ/設定 | フレーム生成/レイトレ OFF | フレーム生成/レイトレ ON |
RTX5080(FHD/ウルトラ) | スコア37531(109.378PS) | スコア31996(187.33FPS) |
RTX5070Ti(FHD/ウルトラ) | スコア40542(119.50FPS) | スコア33269(195.64FPS) |
RTX5070(FHD/高) | 36006(105.67FPS) | 31920(187.37FPS) |
RX9070XT(FHD/ウルトラ) | 22387(65.65FPS) | 19898(116.97FPS) |
RX9070(FHD/ウルトラ) | 29759(87.40FPS) | 25781(151.66FPS) |
絶賛大人気のモンハンワイルズのベンチマークテストの結果です。
RTX5070だけVRAMが少ないので高設定でのテスト、RX9070XTはRyzen 7 5700X搭載モデルだったため恐らくCPU側でのボトルネックが発生しています。そのあたりを念頭に入れても全体的にRTX5000番台が良い結果を出している印象です。
RX9070シリーズもネイティブで60FPS以上は余裕で出せていますし、レイトレオンにすると100FPSは超えてきます。筆者自身もRX9070シリーズを利用しており、4K設定で快適にプレイできています。
白いゲーミングPC「G TUNE DG-A7G70」レビュー!Geforce RTX5070搭載でモンハンワイルズも快適
Radeon RX9070 XT クリエイト性能
RAW現像
CPU | 処理時間(50枚) |
Ryzen 7 9800X3D | 58秒 |
Ryzen 7 9700X | 58秒 |
Ryzen 7 7800X3D |
1分06秒 |
Ryzen 7 7700X | 1分11秒 |
Ryzen 7 5700X(RX9070XT) | 1分15秒 |
Core i7-14700 | 1分03秒 |
約50枚(5GB)のRAWデータを一括変換した時にかかった時間は「1分15秒」でした。
写真編集はCPU依存率が高い作業なので、優先するならCPUの処理能力をになります。最新CPUであればどれも似たような結果になりますし1分1秒を争っているユーザーでもない限り、特に神経質になる必要はありません。
たあdRyzen 7 5700Xも善戦していますが、正直最新CPUに比べると物足りなさは感じます。モンハンの時のようなボトルネックを発生させないためにも、RX9070クラスを使うならCPUもグレードの高いものを選んだほうが良いでしょう。
動画編集
構成 | 処理時間 |
Ryzen 7 9800X3D×RTX5070Ti | 1分58秒 |
Ryzen 7 9700X×RTX5070 | 2分05秒 |
Ryzen 7 9700X×RTX4070S | 2分04秒 |
Ryzen 7 7800X3D×RTX4070S | 2分33秒 |
Ryzen 7 7700X×RTX4070Ti | 2分16秒 |
Ryzen 7 5700X×RX9070XT | 3分17秒 |
Core i7-14700F×RTX4060 | 2分31秒 |
ミラーレスカメラで撮影した4K動画(5分)をDaVinci Resolveで書き出す時間を計測しました。
動画編集は高い負荷がかかりますので、パーツ全体のバランスが非常に重要な作業です。RX9700XTは本来十分な性能がありますが、Ryzen 7 5700Xがここでも足を引っ張っている印象です。とは言え、普通の使い方をしているならRTX5070だから快適、RX9070シリーズは駄目みたいなことはありません。編集作業中の快適性も体感的にはちがいは感じませんので好みで選んでしまって良いでしょう。
Radeon RX9070 XT・無印 おすすめな人
- 高解像ゲーミング、動画編集をしたい人
- ゲーム配信や動画編集も楽しみたい人
- VRAM容量に余裕がほしい人
- 緑じゃないグラボが欲しい人
Radeon RX9070 XT・無印 おすすめパソコン
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7A7X
CPU | Ryzen 7 5700X |
GPU | RADEON RX 9070 XT |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 1TB Gen4 SSD |
今回のテストで利用したモデルです。Ryzen 7 5700XだとRADEON RX 9070 XTの性能を引き出しきれないところもありますが、価格が約25万円とリーズナブルです。標準で水冷CPUクーラーも搭載していますし、ガラスサイドパネルで見た目もグッド!明確な弱点もあるけど高い描画性能をコスパよく手に入れられるという意味では価値があります。さらにRX9070搭載モデルにすれば22万円台とコスパはさらに優秀!
フロンティア FRGHLMB650/WS501/NTK
CPU | Ryzen 7 7800X3D |
GPU | Radeon RX 9070 XT |
グラボ | 32GB |
ストレージ | 2TB SSD |
ゲーミング用途において強さを発揮するRyzen 7 7800X3Dを搭載!グラボのゲーミング性能をしっかり引き出せるので、高解像、高リフレッシュレートを狙いたい人におすすめのモデルです。32GBモデル標準搭載なので動画編集や配信などマルチに活躍してくれるモデルです。価格もギリギリ30万円切り!
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7A7X
CPU | Ryzen 7 7700 |
GPU | RADEON RX 9070 XT |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 1TB Gen4 SSD |
Ryzen 7 7700+RADEON RX 9070 XTの組み合わせで27万円台のゲーミングPCです!CPU性能もしっかり確保できるのでクリエイティブ作業も快適に行えます。メモリが16GBだと不足する可能性もあるので32GBにしておくと良いでしょう。標準で3年間の保証と24時間365日電話サポートが付属しているのも安心材料です。
ドスパラ GALLERIA XA7C-97XT
CPU | Core i7-14700F |
GPU | Radeon RX 9070 XT |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB Gen4 SSD |
Core i7-14700FとRadeon RX 9070 XTを搭載したゲーミングPCです。CPU性能が高く、ボトルネックを発生させたくないという人にもおすすめ。WQHD~4Kゲーミングを手中におさめたい人や、高解像動画編集ができることを前提に選んでいるならコレ。
ツクモ G-GEAR GE7A-C250/BH
CPU | Ryzen 7 9800X3D |
GPU | Radeon RX 9070 XT |
グラボ | 32GB |
ストレージ | 1TB SSD |
Radeon RX 9070 XTの性能を限界まで引き出したいなら、CPUはRyzen 7 9800X3Dが良いでしょう。高解像ゲーミングでの安定性や、高リフレッシュレートの維持など恩恵は大きいです。ケースデザインは無骨で面白味には欠けますが、質実剛健という感じの無骨さがまた良いです。市場でなかなか手に入らないパーツはBTOでゲットしちゃいましょう!
当ブログは予算や目的、パーツなどからパソコンが選べるようになっております。ぜひトップページからお気に入りの1台を見つけてください。
【GPU】
・GeForce RTX4080シリーズ搭載のおすすめパソコン
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