「Core i7-13700H」と「Core i7-12650H」の性能を比較します。
ノート向けのCPUでも利用者の多いCore i7ですが、新旧世代でどれくらい性能差があるのかをチェックしていきます。パソコンの性能を決めるといっても過言ではないCPUですので絶対に選択は間違えたくないですよね。実際にベンチマーク、RAW現像、動画編集などを行い、その差を比較していきます。
ここに挙げたCPU意外にも、ここ最近で主流となっているモノには登場してもらっていますので参考にしてもらえると嬉しいです。
目次
Core i7-13700H vs Core i7-12650H
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
当記事で掲載されたスコアは性能を約束するものではございません。
第13世代インテルCPUのポイント
- コードネーム「Raptor Lake」
- コア数が多く処理能力が高め
- クロック周波数が若干UP
一方のCore i7-13700Hはモバイル向けとしては高いパフォーマンスを発揮するモデルです。従来のCore i7-12700Hのマイナーチューンという形にはなりますが、前世代から完成度が高く非常に人気があるイメージがあります。特にパフォーマンスを必要とするクリエイター、ゲーマーにとっては魅力的なCPUだと言えるでしょう。
そんな最新モデルにCore i7-12650Hがどれくらい食いつけるのか注目していきましょう。
Core i7-13700H/Core i7-12650Hの性能(スコア)は?
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core i7-13700H | 29810 | P:2.4GHz(5.0GHz) E:1.8GHz(3.7GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12700H | 27581 | P:2.3GHz(4.7GHz) E:1.7GHz(3.5GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12650H | 24621 | P:2.3GHz(4.7GHz) E:1.7GHz(3.5GHz) |
10コア16スレッド (P:6コア/E:4コア) |
45W |
Core i5-12500H | 21801 | P:2.5GHz(4.5GHz) E:1.8GHz(3.3GHz) |
12コア16スレッド (P:4コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-10750H | 12688 | 2.6GHz(5.0GHz) | 6コア12スレッド | 45W |
Core i7-13700Hは30000に迫るスコア、Core i7-12650Hは約25000です。どちらもノート向けCPUとしては非常に高いスコアで、デスクトップCPUにも引けを取らない数字です。
Core i7-13700HとCore i7-12650H比較すると約20%の差になります。これだけ差が出てくると無視はできませんし、単純に性能を求めたいのであればCore i7-1300Hということになりそうです。
この仮説を元に本当に差がないのかをチェックしていきましょう。
比較に使ったパソコン
名前 | mouse K5 | DAIV S4 |
画像 | ||
CPU | Core i7-12650H | Core i7-13700H |
GPU | MX550 | RTX4060 |
メモリ | 16GB | 32GB |
SSD | 512GB SSD | 1TB SSD |
レビュー | >レビューを見る | >レビューを見る |
公式サイト | >チェックする | >チェックする |
マウスコンピューターのクリエイター向けモデルの「DAIV S4」、と一般向けモデルの「mouse K5」を比較対象とします。同じ1メーカーにはなりますが対象とするユーザーのちがいがあります。
ベンチマークソフトによる比較
CPU-Z
Core i7-13700H
Core i7-12650H
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core i7-13700H | 789.3 | 7920.8 |
Core i7-12700H | 725.7 | 7462.5 |
Core i7-12650H | 735.9 | 6469.4 |
Core i5-12500H | 717.3 | 6286.0 |
Core i7-10750H | 503.1 | 3169.5 |
Core i7-13700HとCore i7-12650Hを比較すると、シングルが約7%、マルチが約22の差です。
シングル性能にも差が見られますが、特にマルチ性能では大きな差が生まれています。動画編集などを行うユーザーならマルチ性能は重要ですのでCore i7-13700Hの方が有利という形になります。
予算的に難しいといったことがあるならせめてCore i7-12700Hを選んでおくほうが後悔しないでしょう。逆にマルチ性能が必要ないのであればCore i7-12650Hで問題ありません。
CINEBENCH
Core i7-13700H
Core i7-12650H
CPU | シングル | マルチ |
Core i7-13700H | 739 | 5728 |
Core i7-12700H | 700 | 5316 |
Core i7-12650H | 648 | 4281 |
Core i5-12500H | 648 | 4560 |
Core i7-10750H | 471 | 2566 |
Core i7-13700HとCore i7-12650Hを比較すると、シングルが約14%、マルチが約34%の差が出ます。
性能を重視したいクリエイターにとっては第13世代Core i7-13700Hが魅力的に見えるはずです。Core i7-12650Hの性能はCore i5-12500Hに近いという点も頭に入れておくほうが良いかもしれません。
RAW現像
参考までにRAW現像(150枚)の処理時間を計測した時間です。
CPU | 処理時間 |
Core i7-13700H | 3分45秒 |
Core i7-12700H | 3分42秒 |
Core i7-12650H | 3分50秒 |
Core i5-12500H | 3分59秒 |
Core i7-10750H | 5分10秒 |
RAW現像では誤差レベルの差しかありませんでした。さすがに数世代前のCPUだとあれですが、第12世代以降のCPUを選べばどれも満足できるパフォーマンスだと感じます。少なくとも失敗はないはずです。
動画編集の時間を計測
一眼レフで撮影した4K動画5分のレンダリングにかかる時間を計測しました。使用した動画編集ソフトはResolveです。
モデル | 構成 | 処理時間 |
DAIV S4 | Core i7-13700H×RTX4060 | 3分26秒 |
raytrek R5-AA6 | Core i7-12700H×RTX3060 | 3分20秒 |
G-Tune P6 | Core i7-12650H×RTX4050 | 3分12秒 |
mouse K5 | Core i7-12650H×MX550 | 4分15秒 |
DAIV 5P | Core i7-11800H×RTX3050 | 4分15秒 |
Core i7-12650HはCore i7の中ではグレードの低いCPUにはなってしまいますが、このテストでもしっかりとパフォーマンスは発揮できています。処理自体は可能なのであとはどこまで快適性を求めるかになってくるでしょう。
もちろん本格的な動画編集を行う人ならCore i7-13700Hをおすすめします。
Core i7-13700H vs Core i7-12650H まとめ
・Core i7-13700Hが約20%ほど高性能
・マルチ性能に大きな差があり
・実行速度は意外と変わらない
・コスパ重視でCore i7-12650Hを選ぶのもあり
パソコンの世界では最新モデルのほうが有利なのは間違いないので、迷ったらCore i7-13700H選びましょう。ベンチマークテストでもマルチ性能に最大30%ほどの差がみられており、アドバンテージ的にも有利です。
ただし実行速度を見ていくと意外にも差が大きくありません。せっかくなら処理性能を追求したいという気持ちも理解できますが、コストパフォーマンス重視でCore i7-12650Hを選ぶのも意外とありだなという印象です。
おまけ要素としてはCore i7-12700Hという存在ですね。マルチ性能も高いですし、型落ちになってコスパ的にも優秀になってくるでしょう。ただし在庫を吐いてしまえば終了となる可能性も高く、買い時は逃さないようにしてください。>Core i7-12700H搭載のおすすめパソコンをチェックする
搭載おすすめパソコン
ドスパラ GALLERIA XL7C-R46-5
CPU | Core i7-13700H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX 4060 |
ストレージ | 1TB SSD |
第13世代Core i7-13700Hはデスクトップ並みの処理能力で、クリエイティブ作業に没頭できるパフォーマンスを発揮します。RTX4060搭載なのでゲームも快適ですし幅広い用途で使っていけます。迷ったらこの辺りのスペックにしておくと満足できるはずです。
マウスコンピューター DAIV S4
第13世代Core i7-13700HとGeForce RTX4060を採用した高性能クリエイト向けノートパソコンが登場!14型フルHDモニター色再現にも優れ、キャリブレーション済みで出荷されるためRAW現像をはじめとするクリエイト作業にも最適です。コンパクトで軽く、バッテリー駆動時間も長いためモバイル性能も高く仕上がっているのが特徴です。
マウスコンピューター mouse K5
今回の検証で使ったのが何を隠そうこちらのモデル!マウスコンピューターの中でも高い人気を誇っており、人気ランキング常連になるほどです。価格は15万円台ですがセールで13万円台あたりも狙えることもあります。性能、価格などバランスの良い製品なのでコスパを重視する方に選んで欲しいです。
ドスパラ raytrek R5-RL6
15.6型WQHDモニターを採用したクリエイター向けノートパソコンです。sRGBカバー率99%の広い色域をカバーし、忠実な編集作業が効率的に行えるのがポイント!メモリも32GBと余裕があるのでマルチタスクもこなせますし、処理速度にも優れているので作業の短縮化にも貢献してくれるでしょう。
マウスコンピューター G-Tune P6
今回のテストでも良好な結果を示してくれたモデルです。パフォーマンス面でも心配はいりませんし、16型フルHDモニターは165Hzリフレッシュレートにも対応しでなめらかな映像を楽しめます。大きな画面でドッシリと腰を据えて作業を行いたい人におすすめのモデルです。
マウスコンピューター DAIV R4-I7G50WT-A
DAIV R4は約1.42kgの軽量クリエイト向けノートパソコンです。写真や動画編集にもしっかり対応できるパフォーマンスを備えています。約11.5時間のバッテリー駆動のおかげで外で作業を行う人にも有利です。普段使い、ビジネス、クリエイトと幅広くこなせるフットワークが売りのモデルです。
マウスコンピューター DAIV Z6
16型WQXGA(2560×1600)モニターを採用しながらも、重量を約1.6kgに抑えた意欲的なモデルです。パフォーマンス面の心配は全くなく、モバイル性をフルに生かした活動が行えます。バッテリー駆動時間は約11.5時間、ACアダプターもコンパクト、PD対応など利便性も兼ねそろえています。
Legion Slim 7i
Core i7-13700H×RTX4060はノートパソコンでもテッパンの構成!その安定した処理能力に加えて、作業性抜群の16型モニターを搭載しています。はずれは絶対に引きたくないという人におすすめの人気モデルです。
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