「Core Ultra 5 125H/135H」と「Core Ultra 7 155H」の性能を比較します。
ノートパソコンの購入者の中で選択されることが多いでしょうし、新旧世代でどれくらい性能差があるのかをチェックしていきます。実際にベンチマーク、RAW現像、動画編集などを行い、その差を比較していきましょう。
目次
Core Ultra 5 125H/135H vs Core Ultra 7 155H
解説に入っていく前に「CPUの見分け方や意味がわからない」という人がいれば、「CPUの選び方(スコア)」という記事を参考にしてください。
当記事で掲載されたスコアは性能を約束するものではございません。
Core Ultra 5 125H/135HとCore Ultra 7 155Hの性能(スコア)は?
名称 | スコア | クロック(OB) | コア(スレッド)数 | TDP |
Core Ultra 7 258V |
19639 | P:3.7GHz(4.8GHz) E:2.2GHz(3.7GHz) |
8コア8スレッド (P:4コア/E:4コア) |
17W |
Core Ultra 5 226V | 18777 | P:2.1GHz(4.5GHz) E:2.1GHz(3.5GHz) |
8コア8スレッド (P:4コア/E:4コア) |
17W |
Core Ultra 7 155H | 25014 | P:3.8GHz(4.9GHz) E:0.8GHz(3.8GHz) |
16コア22スレッド (P:6コア/E:10コア) |
28W |
Core Ultra 5 135H | 22805 | P:1.7GHz(4.6GHz) E:1.2GHz(3.6GHz) |
14コア18スレッド (P:4コア/E:10コア) |
28W |
Core i7-14700HX | 37546 | P:2.1GHz(5.5GHz) E:1.5GHz(3.9GHz) |
20コア28スレッド (P:8コア/E:12コア) |
55W |
Core i7-13700H | 29810 | P:2.4GHz(5.0GHz) E:1.8GHz(3.7GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core i7-12700H | 27581 | P:2.3GHz(4.7GHz) E:1.7GHz(3.5GHz) |
14コア20スレッド (P:6コア/E:8コア) |
45W |
Core Ultra 5 135Hのスコアは約23000、Core Ultra 7 155Hは約25000です。その差は約10%ほどで、なんと最新のCore Ultraプロセッサー シーズン2よりも高いスコアをマークしています。ただし消費電力は高めです。
さらに旧世代となるCore i7-13700Hだとスコアが高くなるため、編集作業などでしっかり使いたい人は旧モデルを選ぶほうが無難というなんとも不思議な事態に陥っています。
比較に使ったパソコン
名前 | MSI Claw | GALLERIA DL7C-IG-C4 |
画像 | ||
CPU | Core Ultra 135H | Core Ultra 7 155H |
GPU | Intel Arc | Intel Arc |
メモリ | 16GB | 32GB |
SSD | 512GB SSD | 1TB SSD |
レビュー | >レビューを見る | >レビューを見る |
公式サイト | >チェックする | >チェックする |
ベンチマークソフトによる比較
CPU-Z
Core Ultra 5 135H
Core Ultra 7 155H
CPU | シングルスレッド | マルチスレッド |
Core Ultra 7 258V |
761.4 | 4495.4 |
Core Ultra 7 155H | 722.5 | 7138.8 |
Core Ultra 5 135H | 737.5 | 5267.0 |
Core i7-13700H | 789.3 | 7920.8 |
Core i7-13620H |
776.3 | 7304.5 |
Core i7-12700H | 725.7 | 7462.5 |
Core Ultra 7 258VとCore Ultra 7 155Hを比較すると、シングルスコアはほぼ同等、マルチでCore Ultra 7 155Hが約36%高くなります。
動画編集などのマルチスレッドを生かす作業が多い人は、Core Ultra 7 155Hを選ぶほうが良さそうです。逆にあまりマルチスレッドを使う処理を行わない人は、Core Ultra 5 125H/135Hでも良さそうな印象です。
さらに言うならCore i7-13700Hの高い数字を叩き出せているという点にも注目です。パフォーマンス重視の人には、旧世代がおすすめということになります。
CINEBENCH
Core Ultra 5 135H
Core Ultra 7 155H
CPU | シングル | マルチ |
Core Ultra 7 258V | 734 | 2991 |
Core Ultra 7 155H | 689 | 4771 |
Core Ultra 7 135H | 633 | 4096 |
Core i7-13700H | 739 | 5728 |
Core i7-13620H |
695 | 5930 |
Core i7-12700H | 677 | 5347 |
CINEBENCHでは、シングルでCore Ultra 7 155Hが約9%、マルチでCore Ultra 7 155Hが約16%高くなります。
さすがに上位CPUの立場を守った形になりますね。さらに最新のCore Ultra 7 258Vよりもマルチスレッドが高くなっていることにも注目です。
RAW現像
CPU | 50枚 |
Core Ultra 7 258V | 1分22秒 |
Core Ultra 7 155H | 1分25秒 |
Core Ultra 5 135H |
1分28秒 |
Core i7-13700H | 1分15秒 |
Core i7-13620H |
1分12秒 |
Core i7-12700H | 1分15秒 |
Core i7-12650H | 1分20秒 |
RAW現像処理時間は、わずかにCore Ultra 7 155Hが速いものの、どちらも十分なパフォーマンスとなっていました。Core i7-13700Hだと10秒ほど処理を速く終えられるので、少しでも短時間で処理を行う人は選ぶのも良いかもしれません。
動画編集
構成 | 処理時間 |
Core Ultra 7 155H×Intel Arc | 5分18秒 |
Core Ultra 5 135H×Intel Arc | 4分45秒 |
Core i7-13620H×RTX3050 | 3分09秒 |
Core i7-12650H×MX550 | 4分15秒 |
これまで4K動画の書き出しテストを行ってきましたが、CPU内蔵グラフィックの性能では十分な結果が得られるとは言えません。フルHDクラスの簡単な動画編集ならいけるかなという感じです。
Core Ultra 5 135H vs Core Ultra 7 155H まとめ
・全体的にCore i7-13700Hが安定した結果に!
・どっちかならCore Ultra 7 155Hがやや有利
・あまり差がつかないケースや逆転するケースもある
上位CPUが全てにおいて圧勝するかと思いきや、案外Core Ultra 5 135Hも頑張っているなという印象でした。ただしパフォーマンスでは旧世代のCore i7-13700Hが結果を出せています。消費電力が気にならないなら、Core i7-13700Hを選ぶのもありですね。
シングル、マルチともに高いですし、型落ちになってコスパ的にも優秀になってるでしょう。>Core i7-13700H搭載のおすすめパソコンをチェックする
搭載おすすめパソコン
ドスパラ GALLERIA DL7C-IG-C4
今回のテストで使用したモデルです。14インチ(2880×1800/120Hz/sRGBカバー率95%)の高精細かつ高効率なモニターを搭載した、クリエイター向けのノートパソコンです!CPUにはCore Ultra 7 155Hを搭載しAI処理にも強さを発揮します。
ドスパラ GALLERIA XL7C-R45-6
CPU | Core Ultra 7 155H |
メモリ | 16GB |
グラボ | GeForce RTX4050 |
ストレージ | 1TB Gen4 SSD |
16型WQXGA(2560×1600)240Hzリフレッシュレート対応のゲーミングノートPCです。重量は約2.1kgと他のモデルよりは重たいですが、16型であることを考えると納得の数字です。GeForce RTX4050を搭載しているので、ゲームもそこそこ快適にプレイできます。実況配信や動画編集などを楽しみたい人にもおすすめ!
マイクロソフト Surface Laptop 6
CPU | Core Ultra 5 135H |
メモリ | 16GB |
グラボ | インテル Arc グラフィックス |
ストレージ | 256GB SSD |
天下のマイクロソフトが販売するSurface Laptop 6です。13.5インチモニターを搭載し、最大で18.5時間の駆動時間を誇ります。ビルドクオリィ、質感も並のノートパソコンとは比較にならないほど良く、所有欲も見てしてくれるでしょう
MSI Claw
今回のテストで使用したモデルです。7型フルHD(1920×1080、)120Hzのタッチディスプレイを採用したポータブルゲーミングPCです。キーボード、マウス、モニターを用意すればデスクトップPCのようにセッティングすることも可能ですし、もちろん持ち歩いて使うみたいな利用も可能。案外パフォーマンスが高いのでRAW現像やフルHDクラスの動画編集も楽しめます。
Lenovo ThinkPad P14s Gen 5
CPU | Core Ultra 5 135H |
メモリ | 16GB |
グラボ | インテル Arc グラフィックス |
ストレージ | 256GB SSD |
14.5型モニター搭載で、重量約1.61kgのノートパソコンです。GPUにNVIDIA RTX 500 Ada世代を搭載することも可能なワークステーションシリーズになっています。ただし価格はそれなりに高いです。
マウスコンピューター DAIV Z6
16型WQXGA(2560×1600)モニターを採用しながらも、重量を約1.6kgに抑えた意欲的なモデルです。パフォーマンス面の心配は全くなく、モバイル性をフルに生かした活動が行えます。バッテリー駆動時間は約11.5時間、ACアダプターもコンパクト、PD対応など利便性も兼ねそろえています。
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